香りの散歩道


キノコの王様

墨絵・朝野泰昌
天然のキノコがおいしい季節ですね。

「香り松茸、味しめじ」という言葉があるように、香りにかけては、右に出るものがいないと言われる松茸。
日本では昔から、「キノコの王様」とも呼ばれています。

ところ変われば、王様も変わるようで、イタリアでキノコの王座に君臨しているのは、ポルチーニ茸。
松茸と同じように、人工栽培が難しい天然のキノコで、生のものは出回る時期と数が限られているため、とても貴重なのです。
そして、どちらも香り高いキノコであることが、王様と言われる由縁かもしれません。

松茸という名前の由来は、アカマツの林に生えることが多いから。
一方、ポルチーニは、イタリア語で「子豚ちゃん」という意味があります。ぷっくりとした愛らしいカタチをしていることから、その名がついたそうです。

日本では、乾燥したものを見ることが多いのですが、運良く生のポルチーニを見ることができたら、名前の由来に納得していただけるでしょう。
まるで絵本に出てくるような、愛嬌のあるキノコですよ。

香りと、食感と、味のバランスが絶妙なポルチーニは、好き嫌いが少ないキノコとも言われています。
クリームソースのパスタやリゾット、スープなどに使われ、森の恵みを凝縮したような風味で、食卓を豊かにしてくれる、まさに「キノコの王様」です。

松茸とポルチーニ。みなさんは、どちらの王様に心ひかれますか。。


*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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